春名部長の「イチブトゼンブ」
15.あいかわらずなボクら
令和5年度、新年度が始まりましたね。桜の花も散って、新緑がまぶしく輝く季節になってきました。
新年度が始まる時、これを機に自分磨きというか、新しいことに挑戦したい、勉強したいと思う人も多いのではないでしょうか。余計なお世話ですかね。
かく言う私も、昨年度に目標としていた資格を無事取得することができまして。
違う目標を考えないといけないな~と悩んでいるところです。
日々の勉強、学び、自分磨きって…皆さんは何を思い浮かべますか。
読書でしょうか。
気になった本を手に取って、内容に感動。こんな考えがあるんだ、こんな世界があるんだと新しい気付き、知識を得る。
面白そうだと思って買ったけど、内容が難しすぎて断念したって記憶もあります。
資格取得でしょうか。
学生時代に取得しようとした英語検定、漢字検定。最近は違うものが主流なのでしょうか。
その他、綺麗な文字を書くためのボールペン講座。
仕事に必要な各種免許、国家資格。取得するための努力が必要です。
最近はもっと簡単に、自分の好きなこと、興味のあることを見つけたり、調べたりすることができるようになりました。
スマホによる検索、便利ですよね。わからないことがあれば片手一つで調べたら済む時代です。
チャットGPT最近は正直ついていけないようになってきました。
そんな便利なものを使わない手はありません。パレット会では毎月、研修を行っています。それも、動画YouTubeを見ながら職員が意見交換を行います。
内容は様々、担当職員が毎月、知恵を絞って動画を考え、探します。
『幸せになるたった一つの習慣』
『笑顔を増やせば運勢が上がる』
『器が大きい人、小さい人の差はたったこれだけ』
『驚愕の体調管理 疲れにくい身体作り』
『挨拶』なぜ、挨拶をしなければならないのか
『マインドセット やる気を出す方法』
例を挙げるだけで多岐に渡っていることがよくわかります。
自分はこう思う。そんな考えがあるんだ。
短い動画でも人それぞれ、感じ方、考え方は違います。それを否定しない。お互いの考えを出し合って、一緒に学ぶ。
やりたいこと、考えなんて、道なんて人それぞれ。いくらでもあります。
行こうよ、行こうよ。手を取り合って進んでいく。
相変わらずな僕ら。パレット会はそんな考えも大切にしています。

14.The Loose

13.HOME
「ありがとうって思うことの方が断然多いのに、どうしてもっとうまい具合にはなせないんだろう。」
B‘zの25枚目のシングル、「HOME」の歌詞のワンフレーズです。
1998年の作品で、発売された当時はまだ学生をしていました。シングルCD(懐かしい響き。若い人は??ですかね)は買っていなかったのですが、後日発売されたベストアルバム、「treasure」での思い出が強いです。
でも、宝物を探す、いい物、いい所を探すのって難しいですね。どうしても人間って、悪いところばかりに目が行ってしまう生き物だと思いませんか?
ポジティブな人は違うかもしれませんが、自分ではこれができてない、うまくいかないのが嫌になる。
他人にこうして欲しいのにしてくれない、伝えたのにうまくいかない。そして苛々…
仕事の中でもやっぱり、できてないこと、ミスや抜けなんかばかりを気にしてしまい、
「ダメだ~」と失敗したことばかり覚えていないでしょうか。
「なんでできてない!?」と失敗にばかり、目が行きがちではないでしょうか。
本当は「ありがとうって思うことの方が、断然多い」のかもしれないのに。
見えていないだけかもしれません。あちこちにあるのに。
気付いていないだけかもしれません。そこで今まさに行われているのに。
「イイネ レポート」
パレット会でそういった「ありがとうって思うこと」を見逃さないように、みんなで共有できるようにと始めた制度です。
先程も触れましたが、仕事をしているとついつい、悪いことばかりに意識が行きがちです。
でも、逆にいいこと、イイネ!もいっぱいあります。それを探して、それに気づいてみんなで共有する。
こんなことがあって嬉しかった。
こんな言葉を掛けてもらってやる気がでた、気持ちが救われた。
過去にあったこんなこと。
○○してもらって助かった。
あの配慮、見習いたい!などなど。
目線を変えるだけで気持ちも体も軽くなります。仕事も楽しく、前向きになります。

12.Don‘t Leave Me
コロナ感染拡大の影響もあり、新年度が始まって、怒涛のように毎日が過ぎていきました。
まさに、光陰矢の如し。時間はどんどん過ぎていきます。時代やニーズ、対応も刻一刻と変化していきます。
パレット会の支援も大きく変化する必要がありました。もちろん、原因はあの暴行事件です。
職員配置、時間帯にもよりますが、特に夜勤者は一人で利用者の方の対応をすることがほとんどでした。多動で筋肉質。俊敏な動きで、急に気になって職員に向かってくる利用者の対応をする時であっても、今まででしたら基本、職員は1名で対応していました。
しかし、その体制、対応方法であの事件が起きてしまいました。どうすれば、再発を防ぐことができるか?
一人で対応することで、急な行動にカッとなってしまい、暴力という最悪の形で発散してしまった。
一人で対応することで、突発的な行動にすばやく対処することができなかった。
一人で対応することで…
一人で対応しないといけない…
Don‘t Leave Me だれもいない…
「私から離れないで」
対応する職員を一人にしない。対応する時は常に二人で対応することを始めました。
特定の利用者に限られますが、起床介助、食事介助、入浴介助、就寝介助と「おはよう」から「おやすみ」まで、全ての介助を二人で対応しています。
二人で対応することで、急な行動、突発的な行動にも危険を感知し回避することができます。二人で相談することで、効率よく介助することができます。
二人で対応することで、大きな抑止力となります。もう一人の支援者がいることで、自分がカッとなった時、爆発しそうになるのを抑えることができます。ヤバいと気付いて声を掛け合い、その場から離れることができます。
二人で対応することで…
いいことばかりだと思うかもしれません。常に二人で対応しろよと。
ですが、その方の対応を行っている間、他の利用者はどうなるのでしょうか。
夜勤の時間帯に二人で対応するということは、他の利用者は職員がいない状態、すぐに対応することができない状態になることを意味します。そこで事故が起こったら…
「It‘s too late」 もう手遅れですよね。
職員の配置など配慮しつつ対応していますが、正直、現場としてはかなりきつい対応となっています。
ですが、あのような事件を繰り返してはいけない。二度と起こさない。あの胸の痛みを忘れないように、後戻りのないように。
利用者を守るのは当然ですが、職員も守る。身を切り血を流しても、これだけは貫いていきます。

11.RUN
パレット会のソメイヨシノも色付き、美しい花を見せてくれました。
令和4年度、新しい年度の始まりです。
新年度、さあ行きましょう!
ではなく、新年度が始まり、自分たちの支援と向き合い、これからの進むべき道、歩み方を考えていこうと思います。
この荒野をどう走るのか?
傷ついても、心臓破りの丘でも、
走っていかなければなりません。進んでいかなければなりません。
暴行事件が起こった上で、何よりも抑えておかなければいけないことは何か?
自分たちが、今までやってきたこと、基本中の基本を再度、徹底的にやることだと思います。
その基本とはなにか?
それは「タメ口の禁止」です。
初心に帰るだけではなく、完璧に、徹底的にやろうと思います。
そもそも、タメ口禁止にしたことに関しては第2回のブログで説明していますが、虐待防止の第一歩として考えていました。
日々の言葉使いを丁寧にすることで、相手をリスペクトする。
タメ口は身近に感じるかもしれませんが、親しすぎると、そこに甘えや緩みが生まれ、それが虐待に繋がります。
これを徹底していますと言っていましたが、果たして本当に徹底できていたのでしょうか?
ちょっとした気の緩み、なんとなく出る一言を見逃してしまっていました。
これは自分自身にも言えることです。
徹底できていれば、プロフェッショナルとして、利用者の方をリスペクトすることができ、最後の最後に踏みとどまることができるはずです。
これからパレット会は、
飛べるだけ飛ぼうと決めています。
地面をしっかりと踏みしめて。
それは我々と同じ考え、思いを持った心開ける仲間と一緒に飛び立ちたい。
再度、基本中の基本、本質をおさえてリスタート。
よくここまで来たもんだ!
と自分たちで笑い合えるように、そのためにも新年度気持ちを引き締め「RUN]走りたいと思います。
